ピアノのペダル2本と3本の違いとは?意外と知らないペダルの意味と役割

 

ピアノにとってのペダルとは、よりよい音楽をつくるために欠かせない存在

ピアノには、1台につき数本のペダルがそなわっています。

ここでは

  • 新しくピアノを購入する方
  • ピアノのペダルの使い方に疑問を持っている方

にむけて、ピアノにそなわっているペダルのお話をしようと思います。

 

ピアノのペダルって、2本?3本?

「ピアノのペダルは何本あるでしょうか?」

ピアノの歴史をたどっていくと、今から200年ほど前はペダルが4本あるピアノや、5本あるピアノがあったそうです。

ですが、現在はペダルが2本あるピアノか、3本あるピアノのどちらかが一般的だと言えるでしょう。

少し前まではペダル2本のピアノが主流でしたが、最近ではペダル3本のピアノが定番という流れになってきています。

 

2本ペダルと3本ペダルって、なにが違うの?

ピアノのペダルが2本から3本に増えて変わったことは、ペダル1本分の新しい機能が増えたことです。

特にグランドピアノのほうに加えられた3本目のペダルは、よりよい音楽を追求する上でとても画期的な機能で、プロのピアニストなど多くの演奏家に愛されているペダルであると言えるでしょう。

しかしながら、ピアノを弾くために「3本のペダルがかならず必要なものなのか?」と聞かれたら、わたしはそうではないと思っています。

というのも自分がまだ初心者だったころのグランドピアノの3本目のペダルは、必要な場面がまったく想像できないぐらい、謎に包まれた上級者用ペダルでした。

3本目のペダルは、演奏者に使いこなせるほどの技術があれば必要なものだと言えますが、誰しもかならず必要なペダルだとは思いません。

ここからは、それぞれのペダルの機能について、さらに詳しくみていきます。

 

ピアノのペダルが持つ機能

意外と知られていないことかもしれませんが、グランドピアノの3本のペダルと、アップライトピアノの3本のペダルには、仕組みや機能に大きな違いがあります

大切なことなのでもう一度言います。

グランドピアノのペダルと、アップライトピアノのペダルは、まったくの別物です

「同じピアノじゃないの?」と思うかもしれませんが、グランドピアノとアップライトピアノには構造の違いによって生じる、いくつかの大きな違いがあります。

ペダルはそのいくつかの違いのうちのひとつと言えるでしょう。

 

右のペダル

右のペダルは、ダンパーペダルと呼ばれるペダルです。

一般的に「ペダル」というと、このダンパーペダルをあらわすことが多いでしょう。

ダンパーとは、ピアノの弦の振動を止める機能のこと。

ダンパーペダルを踏むと、ピアノの弦の振動を止めているダンパーが開放されて、弦の振動を遮るものがなくなります。よって、ペダルを踏んでいるあいだは、鍵盤から指を離しても音が鳴り続けるという機能をもってます。

電子ピアノやキーボードにも、同じように音を持続させる機能をもつペダルがありますが、電子楽器にはダンパーという機能がないので、サスティンペダルと呼ばれています。

サスティンとは英語で「持続させる」という意味。

※ちなみにグランドピアノでいうところの「サスティンペダル」は、また別のペダルの意味する呼び方になってしまうので、注意が必要(まぎらわしいですね😅)

 

真ん中のペダル(第3のペダル)

真ん中のペダルは、グランドピアノとアップライトピアノで機能と役割がまったく違います。

※ペダルが2本のピアノにはこの機能はついていません。

ペダルの数が2本から3本になったときに、追加されたのが真ん中のペダルです。

 

グランドピアノの場合

グランドピアノでの真ん中のペダルは、ソステヌートペダル、またはサスティンペダルと呼ばれるペダルです。

ソステヌートとは、音楽用語で「音を十分に保って演奏してね」という意味。

その名の通り、ソステヌートペダルを使うと、特定の音だけを持続させることができます。

一見ダンパーペダルと似たような機能ですが、ダンパーペダルと違うところは、鍵盤を押した状態でソステヌートペダルを踏むと、ペダルを踏んだときに押さえていた鍵盤の音だけを持続させることができるというところです。

うまく使えればいい音楽をつくるための大きな手助けになりますが、踏みどころを判断するのも、踏むタイミングを掴むのも難しいペダルです。上級者向けのペダルと言っていいでしょう。

ある程度のレベルに達するまでは、あまり使う機会のないペダルです。

 

アップライトピアノの場合

アップライトピアノの真ん中のペダルは、マフラーペダルまたは弱音ペダルと呼ばれています。

ペダルを踏むとピアノの弦とハンマーの間に1枚のフェルトが挟まり、その状態でピアノを弾くと音の響きが抑えられ、音が小さくなります。

演奏をよくするために使うペダルではなく、練習のときに仕方なく音を小さくするために使うペダルです。

 

左のペダル

左のペダルは

  • グランドピアノではシフトペダル
  • アップライトピアノではソフトペダル

と呼ばれています。

名称こそ違いますが、どちらも音を弱くするために使うペダル。

このペダルを踏みながら鍵盤を押すと、まるみのある神秘的な音色でピアノを弾くことができます。

なぜ名称が異なるのかというと、それはグランドピアノとアップライトピアノとでは音色に変化をもたせるための構造・仕組みが違うからです。

また、楽譜上の指示では、このペダルを踏むことをウナ・コルダ(una corda)と表記されるため、「ウナ・コルダ」と呼ばれることもあります。

アップライトピアノの場合、真ん中のペダルと左のペダルは似ているように感じますが

  • 練習時に音を抑えるために使うときは真ん中のマフラーペダル
  • 演奏のために使うときには左のソフトペダル

という使い分けをします。

 

まとめ

  • 2本のペダルと3本のペダルのピアノがある
  • グランドピアノとアップライトピアノで、ペダルの仕組みや機能に違いがある
  • 2本ペダルのピアノでも、そこまで困ったことは起こらない

現在は、とくに中古のピアノを選ぶときに、ペダルが2本あるピアノと3本あるピアノが混在している場合があると思われます。

もちろんクラシックピアノでプロを目指している方や、いい演奏を追求したいという気持ちがある方にとっては、演奏技術の向上にともなってペダル2本では物足りなくなってしまう可能性もあります。

しかし、真ん中に位置する第3のペダル・ソステヌートペダルは、誰しもが必要なものではありません。

ピアノを購入されるときの参考になれば幸いです。